第45回企画展 日々、紙と出会う 小林 哲郎

 

作者の言葉
日々、紙と出会う。
それは、鉛筆の走る感覚。木炭のこすれる音。絵の具が染み込んでいく感触。
重なっていく色彩。

やがて、紙は消えかけていく。
奥行きが生まれ、時間が流れ、洞窟の深さと暗さに紙は姿を消す。

けれど、今、それを破ってしまおう。
なぜなら、そこにある世界は、そこにはないものだから。
破り壊すことで、またそれはただの紙に戻るだろう。

ちぎれた紙をかき集め、張り合わせ、こりもせずインクでパステルで汚していく。
夢を見て、夢から醒めての繰り返しの中で、いつか夢うつつの境界が消えるまで。 

           Untitled

 油絵から紙にドローイングへ移った第一 作。塗るから描くへ。
            Untitled

 97年 このころは馬ばかり描いていた気がする。
             Untitled

  98年 題名付けが苦手は今も同じ。

Plan

99年 巨匠の作品は大事なモチーフだが、往々にして自作が飲み込まれる。
      Construction T

 2000年 地作りにこった時期。
     Construction U

人間そのものではなく、人間的なものを描きたかった

       Draw work

2002年 短時間で悩み無く気持ちよく。

         Untitled


2003年 描きすぎて、紙の風合いがなくなってしまった。

            時景 T

   2004年 平面と奥行き。

        Construction  


2004年 在り続けることと移ろっていくこと。

      Construction
 2004年 疾走と静止。

            時景 U

2004年 矛盾を薄めることなく紙にあらわしていきたい。