第51回企画展(2005年7月) 『南風(はえ)の吹く日』 作城 妙子

 

作者の言葉

遥か南の島、徳之島で生まれ育ち、18歳で大都会の大阪に出て来てから島で暮らした年月の2倍近くの時を経ても直,都会人にはなり切れない島人(しまんちゅ)です。

島唄聞けば、血が騒ぎ踊らずにはいられない、唄わずにはいられないそんな私にしか描けない、と言う熱い思いに駆られ絵筆を握っております。
波乱万丈の人生を歩んで来て、今、此処で思い掛けなく絵に出遭え、絵筆を握っていると、私はこうして絵を描く為に、これまでの人生の紆余曲折が有ったのかと思えてなりません。
大自然に抱かれ育まれて来た無垢な乙女が、都会の荒波に翻弄され辛苦を舐めた事、至上の喜びを味わった事等々、豊富な人生経験が全て画面に表現出来る様、神様に今日まで歩まされて来たのだと感じております。

私が描くガジュマルの樹はケンムンが棲み、悪い事をすると天罰が下り手痛い目に合わせられるが、心正しく精進するものには幸せと富が与えられその家は栄えると言い伝えられ、子供心にいたずらした帰り道は、ガジュマルの木の下を目をつぶって息を止めて、猛スピードで駆けて帰ったものでした。

ガジュマルの木の下で営まれる島人(しまんちゅ)の日々の生業を描いて行きたい。

絵を始めてまだ10年ですが、毎日15時間は描いているという熱の入れようで家族も私が絵を描きだすと、一心不乱なので諦めているのか?好きにさせてやろうと協力的で、毎日朝まで描いて午前中は寝ているという生活パターンにも苦言も無く日々絵三昧の幸せ者です。
 

 

      「ゆなんさな」 130号
 2001年 2度目の関西独立賞
ゆなんさな(真夜中)ケンムンの気配が・・・。

       「かなが思い」  130号
 2002年 女流画家展
かな(恋人)が思いを花織りに込めて。

      「青い月の夜」  F130号
1998年独立展入選緩んだロープにかかる布切れ。拒むでもなく、受け入れるでもなく・・・危うい共存。
CID / Content ID = f01100020000000565

           「妖艶」  S100号
1998年制作夜のとばりが降りる頃、怪しく匂いたつ。

CID / Content ID = f01100020000000564

     「南風の吹く日に」
2000年 ドローイング幽玄の世界が静かに広がり行く。
CID / Content ID = f01100020000000563

         「敬天愛人」   F100号
2003年 上野の森美術大賞展夜明けに飛び立つアカショウビン、心の眼に見える憧れの櫻島山。
CID / Content ID = f01100020000000561

         「魔除け」  F130号
2003年 3度目の関西独立賞&I賞超えてはいけない魔の結界、越えてしまえば修羅の道。

CID / Content ID = f01100020000000560

      「魔除け(妙子像)」
2004年 上野の森美術大賞展シーサーか?鬼瓦か?妙子か!?魔を退け福を呼ぶ。

CID / Content ID = f0110002000000055F

           「祈願」  F130号
2003年 全関西美術願わば叶わん。
CID / Content ID = f0110002000000056D

            「装い」 F30号
2004年 インターナショナルアートフェスティバル(ロサンゼルス&タイ)紅型衣装を身にまといしガジュマル。
CID / Content ID = f0110002000000056C

         「豊年祭」  F130号
2004年 独立展島人(しまんちゅ)の生業はガジュマルの樹の下で始まる。
CID / Content ID = f0110002000000056B

「祭支度」 S100号
2002年 上野の森美術大賞展(賞候補)
さぁ〜、祭だ祭だ!今夜の主役は誰?