1-03シナリオ [材料開発と宇宙開発]

材料屋の対極はシステム屋、方式屋ということになりますが、システム研究の典型的な例として、宇宙開発があります。この図は縦軸が重要度、横軸が実現時期ですが、方式の研究では、重要なものから順番に実現してゆきますが、材料の方は無関係ということなんです。つまり、材料の方は発見型の研究で偶然性が支配する要素が強いんですが、方式の方は、発明型で、設計的要素が強いんです。それで、方式屋からは、悪口半分で、材料屋は目先の細かいことにばかりこだわって、大局観に欠けると言われますが、結構、当たっていると思います。材料屋の方は、悔しさ半分で、方式屋がやっているのは、研究じゃない。設計であってオリジナリティ(独創性)なんかとは縁遠いもので、しかたがないから、クリエイティビティ(創造性)なんて言葉を使ってお茶を濁しているのだと悪口を言うわけですが、ま、これはどうでもいい話で、今日の私の意見は、材料屋的に偏っていますので、皆様は、批判しながら聞いて欲しいと思います。