2-32シナリオ:EP-(6)光ファイバの構造(プリフォーム)

 

VAD開始の予算(3億円/年)申請時に、多成分ガラスで作製したモデルプリフォームが本物のVAD石英ガラスでできた。

 

3億円の研究予算は、NTTの材料研究では、破格の額でしたので、予算申請のときに、VAD法では、MCVD法のようなチッポケなプリフォームではなく、こんな巨大なプリフォームができるのだと言って、多成分ガラスで作製したモデルプリフォームで予算獲得します。今やっと、本当のVADプリフォームができたという次第です。

 

エンデの童話に、「真のマジシャンは誰か?」というのがありまして、奇跡を起こせるには誰か?という事で、若手の天才的マジシャンがあらゆるマジック技術をマスターし大衆に向って、奇跡を起こせるのは自分だと訴えますが、大衆の反応は、その天才マジシャンの先生、つまり、普通にチョット毛の生えた程度の老マジシャンこそ奇跡を起こせる人だといいます。世の中、真実を並べ立てるより、誤解を与えるような説明の方が受けがよろしいようです。