3-08シナリオ:[光ファイバ増幅器(2)] :講義では省略
ガラスや光ファイバに、希土類元素を添加しレーザ発振を行う研究は1961年
頃より米国ラトガス大学のE.Snitzer等によって行われてきた。しかし、高性能
光ファイバが得られなかったこともあり、光増幅器の実現には到らなかった。
・1975年の英国サザンプトン大学の希土類添加法の発表は、光増幅器開発の
起爆剤となった。
希土類元素は、4f殻が不飽和なので、可視から近赤外領域にイオン内遷移の吸収があり、レーザや光機能素子に利用される。
光ファイバ増幅器では、
1)希土類イオンを出来るだけ沢山ドープできること、
2)発光効率が高いこと
が求められる。
フッ化物ガラスやカルコゲナイドガラス=柔らかいガラス、重イオンを含む
┗石英ガラスに比べてイオン結合性が強い(共有結合性が弱い)
┗=格子間の結合力が弱い=結合の基本振動が低エネルギ(長波長)側
┗=赤外の透過率が高い。
希土類イオンの溶解度が大きい
*機能性光ファイバとして特色ある特性が得られる
*反面、結晶化傾向が強い(ガラス安定性が弱い)